「怜、帰ろ!」


全てが終わって、私たちは、平和な日々を過ごしてもう11月。


「涼音、もうそろそろ誕生日だな」


「あー、ほんとだ」


もうそんな時期かぁ。


「じゃあ、怜は1ヶ月後かぁ」


私と怜は、ちょうどぴったり1ヶ月違い。


「早いね」


「ああ」


もう暗い道を2人で歩いている。


拓馬先輩は、最近気をつかってか一緒に帰らなくなった。


って、いうよりは面白がってる。


たまには、3人で帰りたいんだけどな......。


穏やかな雰囲気の中、2人で歩いていると前から車のライトが見えた。


横に逸れて歩くと、その車は私たちの前で止まった。


「......ん?」


隣の怜も不思議そう。


私たち、なにかしたっけ......。


「怜!久しぶり!」