これ以上、なにをどう覚悟しろっていうの。



ベッドから降りて床に戻る左和季君は、今度こそ深く目を閉じていた。



今さっきまでの左和季君の体温が、まだ首筋……それに耳元に残ってる。



「ばっ、バカ、左和季くんのバカ。
 これじゃあ寝れないじゃん……」



恐怖心から逃れるため、隣にいてほしかった彼とまさかこんな風になるなんて。


思ってもみなかった自分が一番バカだと思った。