【完】狂犬は欲望中毒。







ゆっくりと後を追いかけてきた男が、一段一段わざとらしく足音を立てながら、階段を上り終えると。



「自分から行き止まり選ぶとか、バカだなーお前」


「……っ、来ないで……ください」


「そう言われると、近づきたくなっちゃうね~。
 てかさ、」


「やっ……!」



ピリッと雰囲気を変えた男が、低い声を出しながら私の手首を掴むと、乱暴に部屋の中に入れベッドの上に放り投げる。




「お遊びはここまでだ」


「……っ、や……めて」


「左和季の女とやるとか、ゾクゾクするな~。」



歪んだ視界で男の顔が見えない。


けど、顎を掴まれて、無理矢理目を合わせてくる。



押し倒されて身動きがとれない。


自由が利かないことがこんなに怖いなんて。