【完】狂犬は欲望中毒。






「言うつもりなかったけど、乙川さん気になってるみたいだし教えてあげる、なんで元瞑静の人と私が一緒にいるのか」



「……」


「雪紅と瞑静はね、元々組んでたの。」


「……っ!?」


「瞑静は素行が悪いからね、瞑静と一緒にいるってだけで他のチームから雪紅まで目付られた堪ったもんじゃないから行動は一緒にしなかったけど。
 雪紅は調べた情報を瞑静に渡して、瞑静はその代わり私達を他のチームから守ってたわ。
 ……お互い持ちつ持たれつな関係だったけど」


話の合間にため息を吐く有栖川さん。



「まさか瞑静がひとりの男に潰されるとは思ってもみなかったわ」


「……左和季くん」


「私、欲しくなったの」


「……え?」


「五月女君。
 瞑静相手にひとりで暴れるなんて無茶苦茶すぎて気になって誘惑してみたの」


「……っ、でも、瞑静は有栖川さん達の仲間でもあるのに……左和季君を誘惑なんて……」


「仲間を裏切ってるって言いたいわけ?」


「……」


「違うわ、これは命令よ」


「……命令?」


「居場所のなくなった瞑静を雪紅の倉庫に置いてやってるのも、ぜんぶ五月女君を手に入れるために協力させるためよ。」


「……」


「でももし五月女君が私の誘惑に乗らなかったら、好きにしていいとも言ったわ。
 だって、そうでしょ?私のものにならない五月女君なんて意味ないし。
 それに"この人達"五月女君に恨みがあるしね~」


「……っ」


「ってことで、乙川さん。
 全部話したんだから、雪紅の倉庫楽しんでってよね。……さようなら」