【完】狂犬は欲望中毒。






「な、なに!?」


「手当てに風呂に飯に洗濯」


「……?」


「やってること嫁じゃねーか」


「よっ、嫁!?」



なに言ってるのこの人。


倒れてた時に頭でも打ったんじゃないの!?


肩をグッと掴み、倒した状態のまま私を見つめる。



「怪我して倒れてる男なんて、絶対関わりたくねーだろ」


「……っ」


「それでも助けるなんて、とんだお人好しだな。
 お前いいな、気に入った」


「ーーへっ?」



フッと男が、警戒心を抜けきった柔らかな笑みを私に見せる。



「なあ姉ちゃん。
 ぜってぇ俺の嫁にすっから、覚悟しとけよ」


「よ……よめ?」


「俺を"拾った"時点でもうお前は俺のもんだ」



男と出会って二時間くらいは経過しただろうか。



この数時間の間で、なんで私はプロポーズ?されてるんだろう。