「何なの!?離してよ!!なんで暁は私の邪魔ばかりするの!!」
怒りに気が動転している雪に必死に掴みかかる木嶋さん。
それでも尚、バタバタと暴れる雪を木嶋さんは半ば強引に抱き寄せた。
さっきまで声を上げて暴れていた雪の動きがふっと収まる。
「雪…もうやめろ…」
雪の震える肩を必死に抱きしめながら、片方の手で背中を撫でる木嶋さん。
私はそんな2人の様子をただ呆然と黙って見ていた。
お互いを下の名前で呼び合うような仲だったことに驚きを隠せない。
……いつから?いつからこんなに仲よく?
昨夜ですら、そこまで仲がいい印象がなかったのに?急に……?



