ある日の夕方。

痛みではなく
体がふわふわと浮く様な感覚に襲われた。


そろそろかな、と思った。


最後に君に会いたい。


そう思ったとき病室の扉を開けて入ってきたのは大好きな君


いつもはさわやかな笑顔も

あの時だけは歪んでいた


わたしの頭をそっと撫でて、

私と同じベットに入る君。


どちらからともなく繋がる手


私が大好きなフローラルの香りに体が包まれて

わたしはゆっくり、目を閉じた。



これで何も失わなくていいよね? ルイ?