疑問を何ひとつ解決されないまま、色気たっぷりにそう宣言された。

 ひとまず、私たち、幼なじみから、番(仮)の関係になったようです。

 紫音がαでもβでもΩでも、きっと私は紫音に敵わないだろう、なんて頭の片隅で思いながら、そっと胸に頭を預けてみる。

「ほんと手のかかる幼なじみ」

 私を抱きしめながら、紫音はやっぱり呆れたように、でもどこか嬉しそうに、そうつぶやいたのだった。