三十分経った。 何も変化がない。 そろそろ帰ろうかな。 「あの、松尾。 私、そろそろ帰らなければ……きゃっ」 びっくりした。 突然、大きな雷の音がしたから。 えっ。 どうしよう。 大粒の雨まで降り出してきた。 打ち付ける音が強い。 「通り雨だろう。 すぐに止むよ。 ここに居れば安全だし」 せっかく勇気を出して言いかけたのに。 そんなとき降ってきた雨。 逃したな。 部屋を出るタイミング。