ハナ……私の真似しちゃったからなぁ。駄目だったんだよね。ごめんね。午後からでも頑張って作ったんだね。
「マチルダ、24本。ノルマプラス4本だな。新入りは、なんだ、2本しかないのか?ああ、指導したんだな」
ニヤリと店長が笑った。
「で、ダーナは54本、こりゃまた今日はずいぶん頑張ったな」
え?
54本?
昨日はノルマが達成できないとマチルダと喧嘩して……急にそんなに本数が増えるものなの?
ダーナが私を見てニッと笑う。
◆
私が作って、却下した物を数に入れたんだ。……。ぐっと手を握りしめる。
もし、本当にポーションとして駄目なものなら、昨日の苦情を店長は言うはず。来たときに苦情を言わなかったということは、あれでもよかったってことだ。
盗られた。
ぐっと奥歯をかみしめる。よくあることだ。日本でも。部下の成功を横取りする上司なんて。今、苦情を言っても、また証拠がないと言われるだけだ。マチルダがダーナの味方をするだろうし、言ったって無駄。
店長が帰ると、ダーナとマチルダは昨日と同じように仕事だと出ていった。
すっかり日は落ちて暗くなっているけれど、月が3つもあって明るい。
ミキサーの作業を続ける。
しばらくして、寝ていたハナが起きた。
「あ……。えーっと、ちょっと出かけてきます」
ハナは、自分の寝床に置いてあった荷物から籠を一つ持って、ドアを開いて出て行った。
あれ?ドアには鍵がかかっていたんじゃないのかな?こんな夜中に、何しにどこへ行くんだろうか。昨日もいなかった。
でも、まぁちょうどいい。誰にも見られない方がいい。
出来上がったミキサーもどきに薬葉を入れる。
ふたをしめ、蓋の上に出ている棒に紐を巻き付ける。
弓切式火おこし。そう、火を起こすときに棒を高速回転させるあの仕組み。弓のようになったものの紐を棒に巻き付け、それを動かして棒を回すのだ。
1分ほど棒を回す。刃がついているため、はじめは不安定でうまく回せなかったけれど、次第にコツをつかむ。
ふたを開けて中を見ると。
「うわー、失敗か……」
全然葉っぱは葉っぱのままだ。
半日かけてせっかく作ったのになぁ……。とうなだれたところで、はっと思い出す。
「そういえばミキサーって少し水をいれないと駄目な食材もあったよね」
「マチルダ、24本。ノルマプラス4本だな。新入りは、なんだ、2本しかないのか?ああ、指導したんだな」
ニヤリと店長が笑った。
「で、ダーナは54本、こりゃまた今日はずいぶん頑張ったな」
え?
54本?
昨日はノルマが達成できないとマチルダと喧嘩して……急にそんなに本数が増えるものなの?
ダーナが私を見てニッと笑う。
◆
私が作って、却下した物を数に入れたんだ。……。ぐっと手を握りしめる。
もし、本当にポーションとして駄目なものなら、昨日の苦情を店長は言うはず。来たときに苦情を言わなかったということは、あれでもよかったってことだ。
盗られた。
ぐっと奥歯をかみしめる。よくあることだ。日本でも。部下の成功を横取りする上司なんて。今、苦情を言っても、また証拠がないと言われるだけだ。マチルダがダーナの味方をするだろうし、言ったって無駄。
店長が帰ると、ダーナとマチルダは昨日と同じように仕事だと出ていった。
すっかり日は落ちて暗くなっているけれど、月が3つもあって明るい。
ミキサーの作業を続ける。
しばらくして、寝ていたハナが起きた。
「あ……。えーっと、ちょっと出かけてきます」
ハナは、自分の寝床に置いてあった荷物から籠を一つ持って、ドアを開いて出て行った。
あれ?ドアには鍵がかかっていたんじゃないのかな?こんな夜中に、何しにどこへ行くんだろうか。昨日もいなかった。
でも、まぁちょうどいい。誰にも見られない方がいい。
出来上がったミキサーもどきに薬葉を入れる。
ふたをしめ、蓋の上に出ている棒に紐を巻き付ける。
弓切式火おこし。そう、火を起こすときに棒を高速回転させるあの仕組み。弓のようになったものの紐を棒に巻き付け、それを動かして棒を回すのだ。
1分ほど棒を回す。刃がついているため、はじめは不安定でうまく回せなかったけれど、次第にコツをつかむ。
ふたを開けて中を見ると。
「うわー、失敗か……」
全然葉っぱは葉っぱのままだ。
半日かけてせっかく作ったのになぁ……。とうなだれたところで、はっと思い出す。
「そういえばミキサーって少し水をいれないと駄目な食材もあったよね」


