「リョウナ、これからももっと俺を叱ってくれないか?」
はい?
なにを、いって、いるのでしょうか……(がくぶる)。
「お袋のように、俺を叱ってほしい」
……マザコン?
「リョウナみたいな女性に会ったのは初めてで、あー、その」
イケメンだからね。好かれたいと思う女性は叱ったりしないってことかな。
やたらと体格もいいし強そうだから、怖くて叱れないってことかもしれないな。
「行くとこないなら、俺と一緒に」
「あ、無理です。冒険者とかできません」
パーティーのお誘い?はっきりと断り頭を下げる。
「あ、いや、冒険者とかでな」
「プゥーピィー」
草笛が一段と大きな音を出す。
パズ君がボンボンとディールの頭を叩いていた。
「いててて、なんだよ、パズ」
「ふふ、ありがとうパズくん。あの時襲われてたのパズ君も見てたもんね。私には戦う力なんて全然ないから、パズ君にも無理だって分かるよね」
ディールがふぅっと息を吐きだした。
「いや、リョウナに冒険者になれって話じゃなくて……いや、でも、俺と一緒にいれば危険なことに変わりないのか?うーん……?」
ディールが首を傾げた。
パズがぷぅーっとまるでその通りとでも言うように笛を吹いた。
◆
「ふふっ、パズ君、すっかり草笛の使い方がうまくなったわね?」
ぷぷぷぅーと、今度はちょっと長めの笛の音が鳴る。
「よし、じゃぁ、何か吹き方で意味が伝わるようにするか。どんな言葉がいいかな?」
「よく使う言葉がいいと思うわ」
なんだろう。小さい子に教える言葉。ありがとうとかごめんなさいとか?
「そうか!じゃぁ、おなかすいたときの吹き方を考えるか!」
「ぷっ」
「ん?何かおかしいか?」
「いえ、ディールさんがよく使う言葉って、おなかすいたなのかって思って」
「あー、いや、え?おかしいか?」
「ううん、よく考えたら、赤ちゃんが泣くのって、おなかが空いたときと、不快なときって言うから、正しいのかも。生きていくうえで大切だと思う」
「あかちゃん……」
ディールさんがうなだれた。
「大切なことよ。どこかが痛いとか調子が悪いって伝えられること」
あれ?マザコンだけど赤ちゃん扱いは傷つくのか。なんだかかわいいね。大きな図体してるのに。
「確かにそうだな。うん。いくつくらい吹き分けられるか分からないから、候補だけ絞って大事な順に言葉を当てていくか」
はい?
なにを、いって、いるのでしょうか……(がくぶる)。
「お袋のように、俺を叱ってほしい」
……マザコン?
「リョウナみたいな女性に会ったのは初めてで、あー、その」
イケメンだからね。好かれたいと思う女性は叱ったりしないってことかな。
やたらと体格もいいし強そうだから、怖くて叱れないってことかもしれないな。
「行くとこないなら、俺と一緒に」
「あ、無理です。冒険者とかできません」
パーティーのお誘い?はっきりと断り頭を下げる。
「あ、いや、冒険者とかでな」
「プゥーピィー」
草笛が一段と大きな音を出す。
パズ君がボンボンとディールの頭を叩いていた。
「いててて、なんだよ、パズ」
「ふふ、ありがとうパズくん。あの時襲われてたのパズ君も見てたもんね。私には戦う力なんて全然ないから、パズ君にも無理だって分かるよね」
ディールがふぅっと息を吐きだした。
「いや、リョウナに冒険者になれって話じゃなくて……いや、でも、俺と一緒にいれば危険なことに変わりないのか?うーん……?」
ディールが首を傾げた。
パズがぷぅーっとまるでその通りとでも言うように笛を吹いた。
◆
「ふふっ、パズ君、すっかり草笛の使い方がうまくなったわね?」
ぷぷぷぅーと、今度はちょっと長めの笛の音が鳴る。
「よし、じゃぁ、何か吹き方で意味が伝わるようにするか。どんな言葉がいいかな?」
「よく使う言葉がいいと思うわ」
なんだろう。小さい子に教える言葉。ありがとうとかごめんなさいとか?
「そうか!じゃぁ、おなかすいたときの吹き方を考えるか!」
「ぷっ」
「ん?何かおかしいか?」
「いえ、ディールさんがよく使う言葉って、おなかすいたなのかって思って」
「あー、いや、え?おかしいか?」
「ううん、よく考えたら、赤ちゃんが泣くのって、おなかが空いたときと、不快なときって言うから、正しいのかも。生きていくうえで大切だと思う」
「あかちゃん……」
ディールさんがうなだれた。
「大切なことよ。どこかが痛いとか調子が悪いって伝えられること」
あれ?マザコンだけど赤ちゃん扱いは傷つくのか。なんだかかわいいね。大きな図体してるのに。
「確かにそうだな。うん。いくつくらい吹き分けられるか分からないから、候補だけ絞って大事な順に言葉を当てていくか」


