「なんだって?コウ以外にも、コウの世界から来た人間がいるのか?」
「そう、ちょうど婚約破棄してやった時にこっちに召喚された。俺もなぁ、いろいろてんぱってて、荷物のことまで頭が回らなかった。くそ。あいつ、鞄の中に他にもなんか便利そうなもん入ってたんじゃねぇかな?もらっておけばよかった」
「その元婚約者の女性はどこに?」
「あー、俺とは逆の方向に歩いてった」
逆方向?
アイラにこの男がどこから来たのかは聞いた。あの道を逆に進めば……。
ブルーノの町か?
「なぁ、シャルル、あいつの荷物持ってきてくれねぇか?どうせ、この世界で金に困ってるだろうし、適当に金渡せば荷物売ってくれると思うんだ、売ってくれなきゃ、俺が頼んでるとでも言えば渡してくれるだろう。ああそうだ、生活に困っているだろうから、お金を渡してやるただで援助されるんじゃ受け取りにくいだろうから荷物を買ってやるという形で浩史がそう言ってたといやぁ、ありがたがって、俺に感謝して渡してくれるだろう」
ガタリと、ヒロシの後ろで音がなった。
侍女が珍しく床をならした音だ。だが、浩史はその音に気が付くことはなかった。
婚約破棄をしたとはいえ、女性を、生活に困るだろうと分かっていて見捨てたというのか。
なぜ、それなのに自分は勇者だと思っているのかシャルルには不思議でならなかった。
勇者とは、浩史の世界では、こことは違う意味合いがあるのだろうか。
「女性の名前は」
「リョウナだ、リョウナ。もういい年だ。写真が……ああ、スマホに入ってたんだがな。とにかく、黒い髪の女で、背中に背負うリュック、リュックって鞄を手に入れてくれ」
酒が回ってきたのだろうか。それを最後に浩史は寝てしまった。
「シャルル様、必要ですか?」
侍女の言葉に、シャルルがふっと小さく息を吐きだした。
「君が、何に対して尋ねたのかは、聞かないで置くことにするよ」
侍女が訪ねたのは。
リョウナの鞄なのか。
目の前で寝てしまった男なのか。
必要ないとシャルルが答えれば、侍女は何をどうするつもりなのか。
「月に橋が架かった話は知っているだろう」
「はい。今度は、赤い橋だと……」
この世界には月が3つある。
月に橋が架かった時、神獣がこの地に降り立つとの伝説のある月が。
白い橋ならば、守護神と呼ばれる神獣が。
「そう、ちょうど婚約破棄してやった時にこっちに召喚された。俺もなぁ、いろいろてんぱってて、荷物のことまで頭が回らなかった。くそ。あいつ、鞄の中に他にもなんか便利そうなもん入ってたんじゃねぇかな?もらっておけばよかった」
「その元婚約者の女性はどこに?」
「あー、俺とは逆の方向に歩いてった」
逆方向?
アイラにこの男がどこから来たのかは聞いた。あの道を逆に進めば……。
ブルーノの町か?
「なぁ、シャルル、あいつの荷物持ってきてくれねぇか?どうせ、この世界で金に困ってるだろうし、適当に金渡せば荷物売ってくれると思うんだ、売ってくれなきゃ、俺が頼んでるとでも言えば渡してくれるだろう。ああそうだ、生活に困っているだろうから、お金を渡してやるただで援助されるんじゃ受け取りにくいだろうから荷物を買ってやるという形で浩史がそう言ってたといやぁ、ありがたがって、俺に感謝して渡してくれるだろう」
ガタリと、ヒロシの後ろで音がなった。
侍女が珍しく床をならした音だ。だが、浩史はその音に気が付くことはなかった。
婚約破棄をしたとはいえ、女性を、生活に困るだろうと分かっていて見捨てたというのか。
なぜ、それなのに自分は勇者だと思っているのかシャルルには不思議でならなかった。
勇者とは、浩史の世界では、こことは違う意味合いがあるのだろうか。
「女性の名前は」
「リョウナだ、リョウナ。もういい年だ。写真が……ああ、スマホに入ってたんだがな。とにかく、黒い髪の女で、背中に背負うリュック、リュックって鞄を手に入れてくれ」
酒が回ってきたのだろうか。それを最後に浩史は寝てしまった。
「シャルル様、必要ですか?」
侍女の言葉に、シャルルがふっと小さく息を吐きだした。
「君が、何に対して尋ねたのかは、聞かないで置くことにするよ」
侍女が訪ねたのは。
リョウナの鞄なのか。
目の前で寝てしまった男なのか。
必要ないとシャルルが答えれば、侍女は何をどうするつもりなのか。
「月に橋が架かった話は知っているだろう」
「はい。今度は、赤い橋だと……」
この世界には月が3つある。
月に橋が架かった時、神獣がこの地に降り立つとの伝説のある月が。
白い橋ならば、守護神と呼ばれる神獣が。


