シャルルが分からない単語に首をかしげるが、浩史は興奮気味に言葉をつづけた。
「それがあれば、スマホを充電できるから、中に入ってる本が読めるはずなんだよ。ダウンロードしてあるから、ネットがつながらなくても問題ないんだ。Wi-Fiつながってるところでダウンロードして、なるべくデータ通信しないように節約してたからな」
分からない単語ばかりだが、死んだはずのスマホが生き返る方法があるということだろうと、シャルルは解釈をした。
■
「それは、どこにあるんだい?」
「だから、あいつの鞄の中にあると思う。なんかサバイバルグッズにこってさ」
浩史が、ポケットの中からナイフやハサミなどがごちゃごちゃとついた小さな道具を取り出した。
武器になるようなものを持たせておくのはどうかと侍女は渋い顔をしたが、浩史のような愚鈍な動きしかできない者に傷をつけられるような無能な部下はシャルルには一人もいないだろうという言葉で侍女は納得した。
「いざというときに、ダイナモ充電器があれば役に立つと思ってさ、買ったはいいんだけど、これが思ってたより大きくて。とてもじゃないけれどポケットに入れて持ち歩けるようなサイズじゃなかったから、あいつに渡したんだよ。鞄に入れといてくれって。何度かあった時に持ってるの確認したから、多分ずっと鞄に入れて持ち歩いてると思うんだよ」
シャルルは、必要な情報が手に入るまで、浩史の言葉に根気強く付き合った。
途中、食事が終わった後は、酒を飲みながら話をつづけた。
「あいつさ、俺の言いなりだもんなぁ」
「コウ、先ほどから話が出ている、あいつとは?」
「ああ、俺の婚約者……じゃないな、婚約者だった女。俺にべたぼれでさぁ、何でも言うこと聞くの。便利だったから付きあってたけど、いい加減結婚したい圧力がうっとおしくて、婚約破棄したんだよ。まぁ、本当は、他に若くて可愛い彼女ができたからなんだけど、下手に慰謝料とか請求されても困るから、あいつの実家のせいってことにして別れたけどな」
浩史の後ろで立って控えていた侍女がぐっと手を強く握りしめた。
シャルルは顔色一つ変えずに浩史の言葉を聞いていたが、アイラの「この男はどうしようもない男だ」という言葉を思い出していた。
なるほど。アイラの人を見る目は確かだな。
「あいつも、一緒にこの世界に来たけど」
「それがあれば、スマホを充電できるから、中に入ってる本が読めるはずなんだよ。ダウンロードしてあるから、ネットがつながらなくても問題ないんだ。Wi-Fiつながってるところでダウンロードして、なるべくデータ通信しないように節約してたからな」
分からない単語ばかりだが、死んだはずのスマホが生き返る方法があるということだろうと、シャルルは解釈をした。
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「それは、どこにあるんだい?」
「だから、あいつの鞄の中にあると思う。なんかサバイバルグッズにこってさ」
浩史が、ポケットの中からナイフやハサミなどがごちゃごちゃとついた小さな道具を取り出した。
武器になるようなものを持たせておくのはどうかと侍女は渋い顔をしたが、浩史のような愚鈍な動きしかできない者に傷をつけられるような無能な部下はシャルルには一人もいないだろうという言葉で侍女は納得した。
「いざというときに、ダイナモ充電器があれば役に立つと思ってさ、買ったはいいんだけど、これが思ってたより大きくて。とてもじゃないけれどポケットに入れて持ち歩けるようなサイズじゃなかったから、あいつに渡したんだよ。鞄に入れといてくれって。何度かあった時に持ってるの確認したから、多分ずっと鞄に入れて持ち歩いてると思うんだよ」
シャルルは、必要な情報が手に入るまで、浩史の言葉に根気強く付き合った。
途中、食事が終わった後は、酒を飲みながら話をつづけた。
「あいつさ、俺の言いなりだもんなぁ」
「コウ、先ほどから話が出ている、あいつとは?」
「ああ、俺の婚約者……じゃないな、婚約者だった女。俺にべたぼれでさぁ、何でも言うこと聞くの。便利だったから付きあってたけど、いい加減結婚したい圧力がうっとおしくて、婚約破棄したんだよ。まぁ、本当は、他に若くて可愛い彼女ができたからなんだけど、下手に慰謝料とか請求されても困るから、あいつの実家のせいってことにして別れたけどな」
浩史の後ろで立って控えていた侍女がぐっと手を強く握りしめた。
シャルルは顔色一つ変えずに浩史の言葉を聞いていたが、アイラの「この男はどうしようもない男だ」という言葉を思い出していた。
なるほど。アイラの人を見る目は確かだな。
「あいつも、一緒にこの世界に来たけど」


