神獣の国への召喚 ~無自覚聖女は神獣を虜にする~

「よくわからない言葉が多いな。カヤクとはなんだ。武器の一種なのか?少し話を聞いてみた方がいいな。夕食を一緒しよう」
「はい、かしこまりました」
 浩史のいる部屋には、思考力が低下する薬が焚き染めてあるから、シャルルは足を運ぶことはない。
 食堂に連れてこられた浩史が、8人駆け程度のテーブルにシャルルと向かい合って座った。
「久しぶりだな、シャルル。忙しいんだって?」
「ああ、すまない。なかなか顔を出すことができなくて。何か不自由はないかい?困ったことがあれば、何でも言ってくれ」
「そうだな……実は一つ思い出したんだ」
 思い出した?
 思考力が低下しているのに、新しいことを思い出したというのか?
「これ、俺の武器なんだけど」
 浩史が、ポケットからこっそり侍女が戻しておいたスマホを取り出した。
「武器?それが?」
「ああ。これで直接切る付けたりするわけではないが、すごい武器の作り方が入っている。火薬……っていっても分かんないか。えーっと、爆発する道具の作り方とか。爆発で、岩とか吹き飛ばせる、そうだな、この建物なら、いくつかダイナマイトを仕掛けて一斉に爆発させれば一瞬で壊せる」
 シャルルが目を見開いた。
「なんだって?この屋敷は、石造りだよ?力自慢の兵でも突き崩すなんてなかなできるもんじゃない」
「人の力なんてしょせんその程度だろう、だから火薬で作った爆弾はすごい武器になるんじゃないか。いや、魔法でもできるのか?なぁ、シャルル、この世界の魔法はどういうものなんだ?」
 シャルルは、浩史の魔法に対する疑問を完全に無視した。
 そんな絵空事の話を今はしようという気持ちの余裕がなかった。それよりも、すぐにその火薬についての情報を集めたい。
「それで、コウ、その火薬は、武器は、どうやって作るんだ?」
「ああ、そう、それなんだよ、それ」
 思考力の低下している浩史は、自分の質問を無視されたことを気にすることもなく、話題を戻した。
「作り方の詳細はさぁ、これに入ってるんだけど、もう電池切れてて動かないんだ」
 それでは全く役に立たない。
「コウは作り方は知らないのか?」
「少しは知ってるが、そう簡単に作れるものじゃない、で、思い出したんだよ、あいつなら鞄の中にダイナモ充電器もってたんじゃねぇかって」
 あいつ?
 ダイナモジュウデンキ?