「赤坂志穂です。女子バレー部に所属してます。得意教科は理科、苦手な教科は音楽です。一致団結して学校行事に臨めるように頑張りましょう」

志穂の自己紹介も終わり、刻一刻と私の番が迫っていた。

今井さんの自己紹介も、黄瀬さんの自己紹介も終わり、いよいよ私の番になった。

どうしよう、緊張するなぁ……。

でも、やらなきゃならないし、頑張ろう。

「えっと、工藤春音です。吹奏楽部所属で、フルート担当です。得意な教科は音楽で、英語が苦手なので、教えてくれたら嬉しいです。1年間、勉強でも行事でも、協力し合える学級にしたいです。1年間よろしくお願いします……!」

どうしよう、ちょっと長くなっちゃったかな…?

で、でも、言いたいことは言えたし、大丈夫……だよね?

私がいろいろ考えているうちに自己紹介も終わったみたいで、先生も話し始めた。

「ありがとうございました。時間もちょうどいいですね。あと、配られた教科書の方に名前を書いてきてください。持ってくるのはその教科の授業がある日で構いません」

先生の言葉に、私はリュックのほうをチラリと見た。

教科書、すごい量だったから、書ききるのに時間かかりそうだなぁ……。

「委員会決めと班の係決め、班長や副班長決めは明日のホームルームで行いたいと思います。では起立」

先生の言葉で、みんなが立ち上がった。

とは言っても、かなりマイペースな立ち方の人が多かったけど。

「さようなら」

「「「さようならー!」」」

みんなは元気よく挨拶をした後、リュックを取ってから、それぞれの友達と一緒に教室を出ていった。

私も志穂と帰ろうと思って、志穂の席に向かったのだが、そこには志穂以外にも、2人の人がいた。

「あっ、春ー!帰ろ!」

「ごめんね工藤さん、志穂と帰る予定だったのに急に俺らも一緒になっちゃって」

そこには、翔ちゃんと颯斗くんがいたのだ。