それを思い出して欲しいだなんて言ってきた。 「…これ、現実なのかな」 ぼそっとこぼした独り言が、部屋に響く。 「うーっ、とにかく思い出すしかないか…!」 言ってくれればいいのに、それじゃやだとか言ってる綾瀬くんも、かなりマイペースそうだし。 慣れるまでは大変かもしれないけど。 こうなった以上は、ちゃんと思い出してスッキリするしかない。 綾瀬くん、待っててね。 絶対思い出してみせるから。