この度、溺愛されることになりまして


「んー、特にないかな」



「そっか。じゃあ、もう帰る?」



「そうする」



すぐ帰れるように荷物は持って歩いていたから、そのまま昇降口へと向かう。



「そういえば、綾瀬くんはどこら辺に引っ越してきたの?」



「んーとね、多分そのうちわかるよ」



えぇ…そのうちわかるの?



それ、すぐにはわからないやつじゃない?



あと、今思ったけど。



私がもし昔に綾瀬くんと会ってたとして。