もらってください、花宮先輩。〜君の初めてが全部欲しい〜





「勝手に撮って、勝手に上げる。それって本人が良いって言わない限り、盗撮と同じじゃない?」
「……と、盗撮って大袈裟じゃない?だって他の人もやってるし」
「そうだよ。それに今はネットからバズって有名人になる人もいるし、そのきっかけになるんじゃないの?」


「けど、やめておこう?こうやって知らない人に突然写真撮られて、良い気持ちするわけないじゃん」



 写真を撮ろうとしていた二人は、動揺しながらレジに向かって行った。


 俺は声も出さずにお礼を伝えると、奈湖は微笑み去って行った。


 ずっと溺れていた、苦しかった。けど、理解してくれる人もいる。それを知っただけで、久しぶりに呼吸ができた気がした。


 ────おかしくなかった。嫌だと言ってもいいんだ。


 俺は、奈湖に救われた。



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