────委員会のあった次の日。
周りに合わせる。けど、それは外面だけ。心の中まではそうもいかないことを、改めて実感した。
昼休み、私は廊下に呼び出され、友人が連れてきた他のクラスの男子を目の前に、自分のできる最大の愛想笑いを浮かべていた。
「えっと、この人は……?」
「何言ってるの〜奈湖!男子紹介するって言ったじゃん私」
「あっ……そ、そういえば」
「そういえばじゃないでしょ!3組の小池!こいつ奈湖のこといいなって思ってたんだって」
「そ、それはどうも、ありがとう……?」
いいなって何?どういうこと?まずこの人を私一度も見たことがない。知らない。それなのにいいなって言われても……。
しかも、初対面の小池くんはなんだかこういうことに慣れているような雰囲気を醸し出してるし、すごくかっこいいというわけではないんだけど、なんというか、雰囲気が……こう見るからに陽キャだ。



