180以上ありそうな高い身長に、柔らかそうなふわりとした黒い髪の毛、スッと通った鼻筋に、スッキリとした輪郭……モデルみたい。
あれ?なんだか先輩って、どこかで前、見たことある気がするんだよなぁ……。どこだっけ。
私がじいっと先輩の顔を見上げていると、頭の上にポンと手が乗った。
「ん?どうしたの?」
「あっ……なんでもない、です」
「そう?なんでもなさそうに見えないけど。気になるなぁ」
「そんな、先輩が気にするほどのことでは」
「俺は奈湖のことなら、なんでも知りたいんだけどね」
「先輩は私みたいな下っ端の一年にまで優しくて良い人ですよね」



