『私も、私のはじめても、花宮先輩だけのものです』



 するりとこぼれ落ちてしまうくらい、簡単な答え、心にずっとあった本音。


 尚且つ、その本音を他人に伝えることにも、全くと言っていいほど戸惑いはなかった。


 花宮先輩が笑い掛けてくれると嬉しい。見つめられると胸が締め付けられる。触れられると、その体温を愛おしく感じる。


 私にとって、なくてはならなくて、大切で、宝物みたいな存在。


 ────もう、考える必要なんてどこにもない。



「……はい」
「え?」
「私、花宮先輩が好きです」



 認める。だから先輩、そんなに不安な顔をしないで。


 私は背伸びをして、告白を聞き目を大きく見開いた先輩の唇に、自分のそれを重ねる。