どうにもこうにも~出会い編~

耳元で囁く彼の甘く低い声が、私の胸の奥をきゅんと締め付けた。

「私も、西島さんが好きです」

「私も、あなたと恋愛がしたい。お付き合いいただけますか?」

「もちろんです」

 彼は私の頭を優しく撫でながら、「シャワーお先にどうぞ」と言った。

「いや、他意はないですよ。部屋を取ったとはいえ、いきなり女性をベッドに誘うのは私の趣味ではありません」と彼は慌てて付け足した。

「ホテルのレストランを予約しといて、そんなこと言うんですね」

 彼は困ったようにふっと笑った。

「少し、期待を込めていたのかもしれません」

 彼は言いながら私の顎を指で持ち上げた。

恥ずかしさのあまり、かーっと顔が熱くなるのを感じた。

私は両手で顔を隠して、逃げるようにバスルームへ向かった。