「せーんぱいおまたせしました!」 「......」 あれ? 聞こえてない? なんだかぼーっとしてる。 「せんぱーい!!」 さっきよりも大きな声で声をかけた。 「うわっ、来てたのか」 ものすごくびっくりしてる。 一体何を考えてたんだろう。 「先輩話しかけてもぼーっとしてましたけど何を考えてたんですか?」 先輩が隙をつくるなんて、いつも警戒ばっかだから珍しい。 それにわたしが来たことすら気づいてなかった。