「先輩、私は先輩に沢山好きって伝えてきました。もちろんその言葉に嘘偽りはありません」



しっかりと俺の目を捉える。



「私は冷たい先輩が好きです、真面目で頑張り屋の先輩も好きです、誰かを一途に思い続ける先輩も好きです、」



その言葉は今までのどんな言葉よりもものすごく響いた。



俺の全てが好きと言ってくれているようで。



そんな花園に胸が高鳴る。



「....私は....先輩が、好きですっ!」



ジーンと響くその言葉に俺は今すぐにでも返事をしたい衝動にかけられる。



けど──


「───ごめん」



俺は全てにケリをつけて花園みたいにちゃんと綺麗な気持ちで俺もこの気持ちを返したい。


だから、今は断った。


いったい何度目かのごめんか分からないほどだ俺は花園を傷つけている。





花園は俯いたまま顔をあげない。




「やっぱ....無理、か....ボソッ」



かすかに小さい声で花園は何かを言った。


その後すぐに顔を上げてこちらを見た。