「今日はありがとな」
不意に先輩がお礼を言う。
「花園のおかげで息抜きになった」
優しい口調と柔らかい笑顔。
私は先輩にお礼を言って貰えるようなことはしていない。
息抜きという邸でデートがしたかった。
ただそれだけ....
「先輩が息抜きになったならそれは良かったです」
「あぁ」
............
しばらくの沈黙が流れる。
先に口を開いたのは私だ。
「.....先輩、私の方こそ今日はありがとうございました」
楽しかった。
受験生なのにこんな私に時間を割いてくれたこと。
先輩も楽しんでくれたこと。



