「母さんの部屋にあるんじゃないか」
思わぬところに。
「俺の記事があるものは。どんなに小さくても集めてるからな」
「一番のファンだね」
「……そうかもな」
照れてるのかな。こっち見ない。
「俳優には自分からなりたいって言ったの?」
なんとなく、子役って親に芸能界入れられてる子も多そう。
「ああ。子供の頃、親と映画を見て。俺自身がスクリーンの中にいるところが想像てきた」
そこから天才は感性がちがうなー。
わたしだったら映画を見て面白いとは思えても、出演したいって考えない。
「夢を応援してもらえるって。いいね」
「まあな」


