ナナセとの会話中に意識を失ったわたしは、気づけばパジャマで部屋のベッドに横になっていた。 熱があるらしい。 お医者さんを呼んでくれたのか、点滴が片腕についていた。 「大丈夫? アキラちゃん」 ママさんが部屋に入ってくる。 「はい。……すみません。ご迷惑をおかけして」 「迷惑なんて、そんな。それより。食べたいものあったら遠慮せずに言ってね?」 「……今は。特には」 「少し食べられそうになったら、おかゆ頼むし。フルーツとヨーグルトなら冷蔵庫に冷やしてもらってるから」