これといって予定もないし、亜依といると飽きないから行かない理由はない。 たけど、いつからだっけ。 『ダメだよ、アキラ』 『パパの言うことを聞くんだ』 好奇心をなくしたのは。 ずっと伸ばしていた髪を切られ、スカートを捨てられたあの日だったろうか。 それとも自由をなくす前から、わたしには、なりたい自分なんてものがなかったのかもしれないな。 「プレゼントひとつ用意しておいてね」 「その前にテストあるね」 「いやーっ!」