最悪のタイミンで先生が戻ってきてしまった。
ナナセをどうにか追い出さないと……
「あなたは。2年生の伊森さんね」
「……はい」
カーテンをあけて覗きこんできた養護教諭。
ベッドに横たわる、わたし。
そして……ベッドにもぐりこむナナセ。
無理。隠しきれない。
あんたみたいにデカいやつ。
「具合悪いの?」
「いや……」
否定しようとしたら、ナナセから抱きつかれる。
お、覚えてろよ。
「その。お腹が痛くて」
「そうだったの」
「少し休ませてもらっていいですか。……あいたた」
「それじゃ、あとで入室記録の紙書いてね。ラクになってからでいいから」
「はい」
「あなた保健委員じゃなかった?」


