「あー、それじゃあナナセは。わたしが髪長い頃も知ってるんだ」

「知ってる」


思い出した。

わたし、ひまわり柄のワンピースがお気に入りだった。


「なんで、初対面のフリしたの?」


……いや、待てよ。

今のわたしじゃ、あの頃と違いすぎて、すぐにはわかんないか。


「お前あとで俺の部屋来い」

「は?」

「話すから」


めんどうなことになった。


「拒否権は、ねーぞ。居候」