「君、もしかして喜んでネタ提供するつもり?」 「……たとえばの話です」 「おすすめしないね。さっきも言ったけど、七瀬はスキャンダル知らずなんだ。君みたいな爆弾、そりゃあ、いい燃料になるけどさ。その分、君が恨み買うよ」 そうなったら、もう、あのマンションにはいられないだろう。 パパにアメリカに呼ばれるかも。 「あなたは。わたしにどうしろと言うんですか」 「僕は、ただの傍観者さ」 「……傍観者?」 「おもしろそうだから。見てるだけ」