想定していなかったわけじゃ、ない。 あれほどの有名人と急接近したわたしをマークする人が一人も現れないわけないって。 どこかで不安があった。 だけどまさか こんないきなり、身近なところで…… 「たしかに……わたしですが。ナナセって人のことは。知りません」 望遠レンズで遠くから撮影されたものだろうか。 だったら、どの部屋に入ったかまでは、把握されていない可能性がある。 「本当に?」 「そこは、パパの知人が住んでいて。お世話になっているんです」