めちゃくちゃに凛を抱きたい、愛おしくて我慢出来ないほど気持ちが昂っている。

凛、お前の中にいるのは誰なんだ。
お前が愛してるのは誰だ。

「凛、おはよう」

彼は私より早起きしていた。

「颯、今日は具合は大丈夫?仕事行ける?」

彼の顔色が悪い事がちょっと気になった。

「大丈夫だ、予約入ってるから仕事行かなくちゃならない」

「今日祐くんがアパートに泊まりに来るから、夜一人で大丈夫?」

彼はふっと笑い、「子供じゃ無いんだから、そんなに心配しなくても大丈夫だよ」と、私を見つめた。

「だったらいいけど、薬飲むの忘れないでね」

「ああ」

彼は支度を整え、仕事に出かける準備をした。
鍵は彼が持っていかないと、部屋に入れないので一緒に出る事にした。

「颯、合鍵作って置いてくれる?」

「ああ、そうだな」

彼から一緒に暮らさないかと言ったのに、なんか気乗りがしない様子が気になった。