そしてスマホの画面を覗いた。
スマホの画面に映し出されたのは、廉だった。

「廉？」

「知ってるの？」

私はしばらく固まって身動き出来ずにいた。

「あ、まさか知らないよ」

「玉森　廉、かっこいいわよね」

「うん、そうだね」

「やだ、見惚れてる？」

「ねえ？この会社に社長と同性同名の社員っている？」

「ちょっと待って」

菜々美は独自のデーターで調べ始めた。

「玉森　廉は社長だけよ」

廉が玉森コーポレーションの社長？
私は愕然とした。



私は玉森コーポレーション社長について確かめる為廉に連絡した。

「廉、今日マンションへ行ってもいい」

「ああ、もちろん、なんならもう引っ越して来いよ」

「廉に聞きたい事があるの、それから引っ越しの事は決める」

廉は嫌な予感が脳裏を掠めた。
そして、仕事が終わり、私はマンションへ向かった。
もう廉は仕事を終えてマンションに帰っていた。