「最後までいっちゃったの?」

「やだ、昨日はキスもしてないよ、二人じゃなかったし」

「はあ?どう言う事」

「大和さんバツイチ、子持ちで、六歳の男の子一緒だったの」

「ねえ、そのプロポーズ、凛にその子供押し付けて遊びたいだけじゃないの」

「やっぱりそうかな」

「あっ、ベビーシッターやりますって言って代金踏んだくってやれば」

「ひどい、かわいそう」

「何言ってるの、都合のいい女になっちゃうよ」

「もう、カラーやってもらったらやめるよ」

「そうよ、若きイケメンカリスマ美容師がアラフォー相手に本気な訳ないでしょ、凛、目を覚ましなさい」

「わかってる」

「わかってないから言ってるんでしょ、忘れたの?また泣きを見るのは凛なのよ」

「もう、そんなにワーワー言わないで」

「いい、カラーやって貰ったら、きっと次のデートの誘いがあるから断るのよ、いい、わかった」

「わかった」