結ばれない運命〜愛する人は空の彼方へ〜

葬儀告別式などバタバタと時間が過ぎた。
暫くお祖母様と祐くんと私で暮らす事にした。
祐くんはスクスクと成長し、お墓参りも一緒に出かけた。

あれから何年の月日が流れただろうか。
俺は新しい恋に挑むも、うまくいかない。
凛への想いを断ち切る事が出来ない。

ある日俺は凛を訪ねた。

「廉、久しぶり、元気だった?」

「ああ、今お前はフリーか」

「うん、廉は?」

俺は大きく頷いた。

「食事しないか」

「そうだね」

俺達は食事をしながら積もる話に花を咲かせた。

「あれから結婚は? 廉ならモテモテで困らなかったんじゃない?」

「まあな、でもその度に邪魔が入ってさ」

「邪魔?」

「うん、凛」

「えっ?私?」

凛はビックリした表情で俺を見つめた。

「凛が出てきて、やっぱり凛がいいなって思って、断っていた」

「私、廉の幸せを邪魔してたんだ」

「そうだな、責任取って貰うかな」

「何言ってるかな、冗談はやめて」