「こんにちは〜」

放課後。

私は学校が終わると、いつも一目散に学校から徒歩10分のところにある幼稚園に、双子の妹弟を迎えに行く。

「あ、月本さん、こんにちは!ふたり、呼んで来ますね」

顔を出せばお馴染みの先生がそう言って、すぐに彼らを呼びに行ってくれる。

里柚(りゆ)ちゃん、柚巳(ゆみ)くん、お姉ちゃん迎えに来たわよ〜」

先生のその声で、トタトタと可愛らしい足音がふたり分聞こえてきて。

「おねーちゃん!!」

双子のひとり、男の子の柚巳が私の右ももにポフッと抱きついて来た。

「ふふっ、おかえり柚巳」

そう言って柚巳の頭を撫でれば、

「ゆみずるいっ!りゆも!」

今度は左ももに双子の女の子、里柚が抱きついて来た。

……た、たまらん。

私に絡みついて離れない天使を、ギューっと抱きしめる。

「おかえり、ふたりとも」