「美乃里ちゃんが作ったの?」
「うん」
「俺のために?」
「……うんっ、」
サプライズすぎて思わず体を起こした。
昨日よりも体がうんと軽くなっているのがわかる。多分、熱も引いているだろう。
「食べる、食べたい、食べさせて」
「最後おかしいよ。昨日に比べて明らかに元気そうだから、自分で……」
「あぁ、なんかまだやっぱり調子悪いかも。死ぬ……」
あからさまに下手くそな演技をしながら布団に戻ろうとする。
「わ、わかったから。食べさせるから。起きて。なんか口に入れないと。本当に動けなくなる」
「……だね、美乃里ちゃんとこれからいっぱい激しい運動するわけだから」
「し、しないからっ!」
そう言って耳まで真っ赤になるが可愛すぎて、美乃里ちゃんの作った雑炊ももちろん食べたいけど。
今すぐ美乃里ちゃんのこといただきたい。切実に。
また怒られるから言わないけど。



