さゆちゃんや萌ちゃんも「果歩くんっっ!!」と続けて驚く。
本当、いつからそこにいたんだろうか。
「すみません、出るに出れなくて。邪魔しちゃ悪いかと」
里柚を抱っこして、脚に柚巳をくっつけたままの水牧くんが、パパにペコっと頭を下げてからこちらにやってくる。
……ど、どしよう。まともに見れなくて、サッと目をそらしてしまう。
さゆちゃんと萌ちゃんは私の気持ちを知っているから、知られていながらこうして並ぶのも変な感じで。
心のなしか、ふたりがすごいニヤついて見える。いや、絶対ニヤついている。
「果歩くんのおかげだよ。ほんとにありがとう。すごく素敵なものを見せてくれて」
パパったら……。
そう言ってまた涙ぐむんだから。
「ねー、おねえちゃんと果歩は結婚するの?」
んんっ?!
柚巳の突拍子のないセリフに、固まってしまう。な、なんて?