「柚巳っ!!パパたちも!!」

パタパタと走る可愛らしい音が近づいてきて、その後ろには、里柚を抱っこして歩くパパの姿も見えた。

ギュッ

「おねえちゃんかわいいっ!!本物のお姫さまだ!」

そう言う柚巳が私のドレスにギュッと抱きつく。

「里柚もぉ〜!」

そんな声も聞こえてきて、気づけばいつものように小さな天使ふたりが私にくっついていた。

「おつかれ、美乃里。とってもいいステージだった。優勝もおめでとう」

「っ、パパ、こちらこそ見に来てくれてありがとうっ」

「美乃里の成長に泣いちゃったよ」

「パパ、鼻水すごかった!」

「里柚……それは言わなくていいから。……果歩くんも、本当にありがとう」

っ?!

パパが突然、私の後ろに目線を向けて彼の名前を呼ぶから、

驚いて振り向けば。

壁に背中を預けて立っている水牧くんがいた。

「果歩ーーーー!」

「果歩くんっっ!!」

彼に気づいた双子が今度は彼の方に向かって猛ダッシュ。