ていうか……。
この流れ、また水牧くんにごちそうしてもらうことになってしまうわけで……。
「……私、アイスティーで、」
「だけ?」
うっ。
そりゃそうだよね、わざわざこんな特殊なカフェに来て、普通のアイスティーだけ注文するって。ちょっと変かも。
でも……。
「あと、指入りカレーと目玉パフェ。それから血液ドリンクにゾンビプリン」
と水牧くんが注文を続けて付けたす。
すごいネーミングだ……指入りとか血液とか……。
「りょーかい。ちょっと待っててねー」
注文をとった女の子はそう言って、私たちの席を後にした。
「美乃里ちゃん、俺が誘ったんだから遠慮しないでよ。パフェ、ガン見しながらアイスティーで、とか、面白すぎるって」
「えっ……あっ、」
うそ。
恥ずかしい、そんなわかりやすいように見ていたなんて。
水牧くんの言う通り、確かにパフェめちゃくちゃ気になっていたけれど!!
「ご、ごめんなさっ──」
「ふたりで一緒に食べよ」
醜態を晒してしまったことを慌てて謝ろうとしたら、彼の声がさえぎってそう言った。



