普通のお化け屋敷はあんまり好んで入らないけれど、カフェと言われればちょっと気になる。
「俺らのクラス、ノリうるさいやつばっかだからさ。美乃里ちゃんにも変に絡むと思うけど、まじで無視していいから」
「うん。大丈夫」
「……ん、……俺が大丈夫じゃねんだよ」
「え?なに?」
「なんでもない。行くか」
ボソッと水牧くんがなにか言ったけど、よく聞こえなくて聞きかえせば、
サラッとそう返されて、私たちはそのままお化け屋敷カフェをしてる水牧くんのクラスへと向かった。
「……いらっしゃ〜い」
水牧くんたちの教室に着くと、長い髪で顔を隠して血だらけの白い着物を着た女子生徒が不気味な声で迎えてくれた。
内装はザお化け屋敷という感じで少々、いやかなりグロテスクなところもあるけれど、
普通のお化け屋敷と違って照明が明るいので思ったより怖くはかも。



