モテすぎる男子から、めちゃくちゃ一途に溺愛されています。


終始ドキドキしながらなんとかクレープを食べ終わったあとは、

ほかのクラスの映像作品を見に行ったり、いろんなゲームに参加したりして。

何だかんだものすごく学園祭を満喫してしまっていた。

ほかのみんなはせっせと働いているのに、アズコンのために特別扱いされているのが申し訳なくなる。

でも、一応背中には宣伝を背負ってるわけだから……いいよね。

歩いていると、私の背中を見たお客さんたちが反応しているのも聞こえていたし。

「半分は回れたんじゃない?この多さだと今日で全部は難しそうだけど」

「うん、そうだね」

「美乃里ちゃん、ほかに行きたいところある?」

「あ、えっと……これ」

少々ためらいながら、ポケットに入っていたチラシを広げる。

「え、お化け屋敷だよ。大丈夫?無理しなくても」

「ううん、行きたい」

本当は、水牧くんが自分のクラスだけを避けてるような気がしていたから言いづらかったけど、

せっかくだし、水牧くんのクラスの雰囲気を味わってみたい。