モテすぎる男子から、めちゃくちゃ一途に溺愛されています。


史上最強にだせぇ顔してるから見せらんねぇのに、彼女がどんな顔をしているのか気になって仕方ない。

恐る恐る目を向ければ、顔を真っ赤にした彼女と目が合った。

そんな顔しないでよ……期待してしまうじゃん。

「……真っ赤」

「だって!水牧くんがっ、」

涙目で言わないでよ。

彼女のせいで今にも止まってしまいそうなぐらい心臓が激しく音を鳴らせているのに。

どこまでも冷静さを装うんだから。

「行ってくれるの?行かないの?」

「い、行きますっ」

これ以上、こんな密室でふたりきりとか本格的にやばくなりそうだから。

彼女の返事を聞いてすぐ、手を伸ばして。

美乃里ちゃんの小さな手を取って、一緒に空き教室を出た。