変な夢を見たせいで、水牧くんに今までのように普通に接することができなくなってしまったなんて……。

そんな恥ずかしい話、まだ知り合って日の浅い善先輩に言えるわけない。

でも、このまま思い悩んだままだとステージに支障が出てしまうっていう先輩の言葉もその通りだって思う。

普段着ないような衣装を着て並んでふたりでランウェイを歩くわけだけど、

今の私と水牧くんは、そのウォーキング練習もまともにできてないから。

今よりも少しでも状況が改善されるなら……ううん、今の私には、先輩に相談する以外の方法がない気がするから。

「……じ、実は、」

私は恥を忍んで、善先輩に夢の話をした。

笑われるかもしれない、バカにされるかもしれない。

話しながら、心臓は不安でずっとうるさくて。

私の夢のことだけじゃなく、水牧くんの様子も最近変わっているって言うことも相談して。

全てを話し終えたとき、タイミングよく注文した飲み物とスイーツが運ばれてきたので、

カラカラに乾いた喉に、頼んだアイスティーを流し込んだ。