モテすぎる男子から、めちゃくちゃ一途に溺愛されています。


善先輩と歩いて、数分。

「ここ、ここ!」とテンション高めにおしゃれなカフェを指さした先輩。

先輩は誰かと来たことあるのかな。こんな可愛らしいところ。

彼女さん、とか。

外から店内を見るだけでも、外のテラスを含めて、女性客が多いのは一目瞭然。

男の人だけで入るのはちょっと勇気がいると思う。

店内に入って案内された席に座れば、周りの女性客の方々がちらちらと先輩のことを見ていて。

見た目は少し派手というか、主にピアスの数がいかついのだけど。

それでも顔はすこぶる整っているので、みんな気になっているみたいだ。

私もまだ善先輩のこと、どういう人なのかいまいち掴めなくて何も知らないけれど。

こういう目立つ人と一緒に外にいるのはなんだか慣れなくて緊張してしまう。

席に来た店員さんに、ふたり分の飲み物と先輩おすすめのスイーツを注文して、

店員さんが奥に行ったのを確認した先輩がお冷を一口飲んで口を開いた。