派手というかなんというか。

私が普通に生活してて絶対に関わらないような人だ。

私を呼んだ彼の声が見た目と比べて優しかったから、なんとか受け答えはできるけど。

見た目だけだと絶対避けてしまうような人。

「えっと……」

「水着審査で選ばれた4組のペアは会議室に残って担当スタイリストと本番のコンセプトについての話し合いするって、聞いてなかった?」

「え、あー……」

うそ。全然聞いてなかった。

そういえば私、最終審査まで残ってしまったんだっけ。

よくあんな状態で残れたよ。
立ってただけの記憶しかないけど。
本当に大丈夫だったのかな。

「その様子だと聞いてなかったって顔だね」

「……すみません」

「まぁ、水牧くんもちょっと様子変だったし、ふたりなんかあったのかと思うけど。選ばれたからにはしっかりね。チームワークって舞台にでちゃうから」

「はい……」

ていうことは、もしかしてこの人が、私たちの担当スタイリストって言うことなのだろうか。