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「ただいまー」
時刻は6時過ぎ。
玄関を開けて声を出せば、リビングの方から走ってくるかわいい音がして。
「おねえちゃんおかえりー!!」
「美乃里ちゃんおかえり」
「おかえりーー!!」
柚巳が私の腰に巻きついてきて、里柚は水牧くんに抱っこされながら出迎えてくれた。
すごい光景だ……。
里柚が水牧くんに懐きすぎていることに姉としてちょっぴりモヤっとしながらも、
今日はお世話になったんだと、負の感情を押し殺す。
「水牧くん、今日は本当にありがとう。大丈夫だった?ふたり」
「うん。ふたりともいい子にしてたよ。俺もすっごい楽しかったし。美乃里ちゃんはお目当てのもの買えた?」
「う……うん、」
「そっかー明後日楽しみだねー」
そう不敵に微笑む彼に内心ムッとする。
なにが楽しみなんだ。憂鬱の間違いだよ。