「あのね、美乃里。いくら優勝目指してないからとはいえ、美乃里のペアはあの水牧果歩くんなんだよ?」
「それが何か……」
そう答えれば、萌ちゃんが間に入って口を開いた。
「あの色気ダダ漏れの果歩くんとペアなら、美乃里もそれなりの色気を出していかないといけないってこと!顔面は美乃里も完璧だけどさ、やっぱりメイクとか服装でもう少し大人っぽさ出した方がいいと思う」
「……っ、」
水牧くんにあんなこと言われたから、よけいにそんなものとは程遠い水着をって思ってたけど、ダメなのかな……。
でも、さすがにこの水着はハードルが高すぎる。
「まぁ、ここまでとは言わないけどさ。せめてビキニには挑戦して見ようよ!」
「……ん、」
本当に大丈夫なんだろうか。
なにはともあれ、あれから30分。
ふたりからは地味すぎると不評だったけど、なんとかビキニじゃない水着を買うことができて。
ちゃっかりふたりもテンション上がって自分用に買ったりしていて、楽しそうで安心した。
水着を買い終わってからは、水牧くんの言葉に甘えて1時間ほど、
3人で初めてプリを撮ったり近くのカフェでお茶したりして。すっごく楽しかった。



