私は車体から降り。
バイクにまたがったまま
笑い続けている氷牙さんに
ヘルメットを返したけれど。
いつの間にか私たちは
制服姿の女子たちに、囲まれてしまっていた。
いやいや……
この状況、さすがにヤバいのでは……?
私のすぐ後ろには、県内大人気のアイドル。
いくらヘルメットとサングラスで、
素顔が隠れているとはいえ
全国デビュー間近の有名人。
醸し出すオーラだけで、
『ゾルックの氷牙さん』だってバレたりしないか
ヒヤヒヤが止まらない。
この学校にも
ゾルックファンや
熱狂的な氷牙ファンは
数えきれないほど、いるっていうのに……
心配で、ゴクリと唾をのみ込んだものの
女子たちの視線は、
私にのみ、集中しているようだ。
とりあえず、一安心。



